お金を借りたいときに真っ先に思い付くのは、ローンやキャッシングでしょう。
しかし実は意外な方法でお金を借りることができるのです。 万が一のときのために生命保険をかけている人もいるでしょうが、その保険をお金を借りるのに利用することもできるのです。
生命保険には解約返戻金といって、途中で解約したときに戻ってくるお金があります。
その解約返戻金を担保にして保険会社が貸付を行う契約者貸付という制度があります。 掛け捨てで解約返戻金がないタイプの保険では利用できませんが、貯蓄タイプのものであれば学資保険や年金保険でも利用できます。
お金に困った時には生命保険を解約してしまいがちですが、そうすると保証が無くなってしまいます。 契約者貸付を利用すれば保証を受けつつ、お金を調達できます。
もちろんお金を借りるので利息は発生しますが、年率3%~6%とカードローンなどに比べるとかなり低金利です。 お金を借りたいと思ったときには、まず加入している保険の契約内容を確認してみましょう。
契約者貸付が利用できる保険に加入していることが分かれば、まず保険証券などで証券番号を確認しましょう。
それから保険会社の窓口、もしくは問い合わせセンターに連絡して契約者貸付を申込みます。 貸付契約に必要なものは申込書、本人確認書類、印鑑証明書などですが、詳しいことは申し込む際に1つずつ確認しておきましょう。
契約者貸付の使い道は自由なので、学費のためだからといっても合格証明書や入学金の見積書を提出する必要はありません。 また、万が一返済ができなくなったとしても、担保である解約返戻金で充当されるだけです。
契約者貸付は解約返戻金の70%~90%と借りることができる金額に制限があります。
契約期間が長ければ積み立てている金額も多くなり、借りられる金額も増えます。 しかし契約期間が短ければ借りられる金額もわずかです。 そのため、自分の希望通りの額を借りることができるとは限らないのです。
また、万が一返済ができなかったとしても他のローンのような取り立てはありませんが、解約返戻金が充当されて保険が失効してしまう恐れがあります。 便利な契約者貸付ですが、うっかり保険失効してしまわないように注意が必要です。
短期間だけお金を借りる必要があるという人には便利です。 ですが、長期に渡ると保険金の支払いと契約者貸付で借りたお金の支払いで生活が苦しくなる可能性があります。
そのため、多額のお金を借りて、そのお金を長期で返済したいという人には向かないかもしれません。